風向風速計(読み)ふうこうふうそくけい

精選版 日本国語大辞典 「風向風速計」の意味・読み・例文・類語

ふうこうふうそく‐けいフウカウ‥【風向風速計】

  1. 〘 名詞 〙 風速計矢羽根を取り付け風速風向が測定できるようにした装置

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「風向風速計」の意味・わかりやすい解説

風向風速計
ふうこうふうそくけい

風向計風速計を一つの感部として風向風速を測定する装置。測定方式の違いにより,超音波式風向風速計,風杯型風向風速計,風車型風向風速計などに分けられる。(1) 超音波式風向風速計 超音波の伝搬速度が空気の移動によって変化することを利用して風向風速を測定する。一般の風向風速計と異なり可動部がない。(2) 風杯型風向風速計 三杯型の風速計と矢羽根型の風向計を一体構造にしたもの。(3) 風車型風向風速計 流線型胴体と垂直尾翼および風車などで構成されており,風速の検出には発電式とパルス式がある。発電式は風車の回転を交流電圧として取り出し測定し,パルス式は風車 1回転につき 60個の光信号パルスを発生させ,パルス数が風車の回転数(風速)に比例することを利用して測定する。風向の検出には,交流シンクロ式とエンコーダ式がある。交流シンクロ式は二つの交流シンクロを使い,尾翼の角度の変化によって変わることを利用し測定する。エンコーダ式は,胴体回転軸の下に取り付けたエンコーダにより風向 360°に対応した信号を測定する。分解能は 1.4°となる。(→気象観測器具

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百科事典マイペディア 「風向風速計」の意味・わかりやすい解説

風向風速計【ふうこうふうそくけい】

風速計に矢羽根をつけ,一つの器械で風向と風速の両方が測れるようにしたもの。エーロベーン,ダインス風速計などがその例。その他超音波を利用したものなどがある。

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世界大百科事典(旧版)内の風向風速計の言及

【風】より

…前1世紀ころの建築で,中に水時計があった)という八角の塔があり,その8面の壁には風向によって異なる天気を表す風の神の像が彫られている。
【風向と風速の観測】
 気象台や測候所で風を観測する場合は,ふつう風向と風速が同時に測定できるプロペラ型風向風速計が使用されている。主として実験や研究用としては,白金やニッケルの細線を電気的に熱し,風によって失われる熱量を測定して風速を求める熱線風速計や,風の力を利用した風圧板型風速計やダインス風圧計と呼ばれるものもある。…

【風向計】より

…この2枚羽根の感部は風向の変化に敏感であるように思われていたが,これは2枚の羽根の間にできる空気の渦のために方向が不安定になるものを感度がよいと考えたものであることがわかり,使用されなくなった。以前には,風向計と風速計とはそれぞれ独立の器械として作られていたが,最近はこの両者を組み合わせた風向風速計が使用されるようになった。最も広く使われているのは風車型風向風速計である(商標名エエロベーン,コーシンベーンなど)。…

※「風向風速計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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