日本歴史地名大系 「風吹砦跡」の解説 風吹砦跡かざふきとりであと 静岡県:小笠郡大東町入山瀬村風吹砦跡[現在地名]大東町入山瀬大東町の北端(掛川市との境)、小笠山から東に延びる尾根上の風吹山(一七四・六メートル)にある。延徳二年(一四九〇)二月六日の浅羽幸忠寄進状(華厳院文書)に日南多谷(ひなたがや)山の北境として「風吹嶺之道」がみえる。風吹山の山腹を縫う風吹道は掛川に通じ風吹峠道とも称した。天正六年(一五七八)一一月、武田勝頼が遠江に進攻して高天神(たかてんじん)城から徳川方の横須賀(よこすか)城(現大須賀町)に迫った時、松平家忠は同月一〇日に風吹へ三日番のため赴き、一二日に勝頼が高天神城から退去したので、家忠は一四日に風吹から掛川に移っている(家忠日記)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報