風布村(読み)ふうつぷむら

日本歴史地名大系 「風布村」の解説

風布村
ふうつぷむら

[現在地名]寄居町風布、秩父郡長瀞ながとろ町風布

秩父郡に所属。「風土記稿」は「フウプ」と訓じる。金尾かなお村の南に位置し、東は男衾おぶすま折原おりはら村・秋山あきやま村。村の南端に位置する釜伏かまふせ(五八二メートル)の麓より発する風布川(釜伏川)が村内東部を北流する谷間の村。南は釜伏峠を越えて三沢みさわ(現皆野町)に至る。永禄一一年(一五六八)一〇月二三日の北条氏邦印判状(井上文書)に金尾などとともに「風夫」とみえる。田園簿には風布村と記され、高五四石余、永一〇貫九〇〇文、幕府領。寛文三年(一六六三)忍藩領となり(同六年「釜伏山秣場ニ付訴状」岩田家文書)幕末に至る(旧高旧領取調帳など)。同年の秩父領物成可納割付帳(忍藩秩父領村別史料集)では高九二石余(田一町余・畑四三町余・屋敷九反余)。寛政四年(一七九二)の高九五石余(田一町六反余・畑五二町余・屋敷九反余)、小物成は漆一貫四二八匁余など、御立山は三ヵ所で計三町九反余、秣場は四ヵ所計二一町五反余、家数八〇・人数三二六、馬二九、水車一、猟師鉄砲を所持する者一三(「村明細帳」岩松家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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