食道拡張症(読み)しょくどうかくちょうしょう(その他表記)esophagectasia; dilatation of the esophagus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「食道拡張症」の意味・わかりやすい解説

食道拡張症
しょくどうかくちょうしょう
esophagectasia; dilatation of the esophagus

食道が拡張した状態で,特発性のものと続発性のものとがある。 (1) アカラジア (噴門弛緩欠如)  かつて特発性食道狭窄症とか噴門けいれん症と呼ばれた疾患で,下部食道のアウエルバッハ神経叢の神経節細胞の変性や消失が原因になり,下部食道の拡張または噴門開大の障害がみられる。嚥下困難の原因として比較的多いもので,青壮年層に多発する。ほかに嘔吐,胸骨下の痛み,出血などの症状が出る。治療には亜硝酸アミルニトログリセリン鎮静剤,抗コリン剤などを投与するほか,ブジーで噴門の拡張をはかったり,手術を行うこともある。 (2) 続発性食道拡張症 噴門癌,食道の良性腫瘍,横隔膜上部の食道憩室,横隔膜裂孔ヘルニア,膠原病ことに強皮症などに続発するもの。

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