日本歴史地名大系 「飯生村」の解説 飯生村いなりむら 島根県:安来市飯生村[現在地名]安来市飯生町実松(さねまつ)村の東に位置し、南は独松(どくしよう)山(三二〇・六メートル)などの山地。宗見寺山(そうけんじやま)土壙墓(土師器出土)・えぐり谷(だに)古墳群(円墳九基)などがあったが、今は消滅。「出雲国風土記」意宇(おう)郡に載る意陀支(おだき)社(現意多伎神社)・食師(みけし)社は当地鎮座の神社で、「出雲神社巡拝記」は食師社について「大穴持命に御膳をすゝめ奉り玉ひたる社なり、故にみけしの社と云ふ、(中略)郷を飯梨といふ、村を飯生といふ。古は飯成と書き、側に飯森といふあり。是即御飯をたきたる所なりと云ふ神跡なり」とある。「郷を飯梨といふ」というのは、風土記の飯梨(いいなし)郷をさす。中世には飯生庄が成立していた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by