飯生村(読み)いなりむら

日本歴史地名大系 「飯生村」の解説

飯生村
いなりむら

[現在地名]安来市飯生町

実松さねまつ村の東に位置し、南は独松どくしよう(三二〇・六メートル)などの山地宗見寺山そうけんじやま土壙墓(土師器出土)・えぐりだに古墳群(円墳九基)などがあったが、今は消滅。「出雲国風土記意宇おう郡に載る意陀支おだき(現意多伎神社)食師みけし社は当地鎮座の神社で、「出雲神社巡拝記」は食師社について「大穴持命に御膳をすゝめ奉り玉ひたる社なり、故にみけしの社と云ふ、(中略)郷を飯梨といふ、村を飯生といふ。古は飯成と書き、側に飯森といふあり。是即御飯をたきたる所なりと云ふ神跡なり」とある。「郷を飯梨といふ」というのは、風土記飯梨いいなし郷をさす。中世には飯生庄が成立していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android