香月庄・香月郷(読み)かつきのしよう・かつきごう

日本歴史地名大系 「香月庄・香月郷」の解説

香月庄・香月郷
かつきのしよう・かつきごう

香月庄・香月郷ともに現八幡西区香月・香月中央かつきちゆうおう・香月西・上香月かみかつきなどが遺称地と考えられ、これらの地域を含むくろ川の上流域一帯に比定されるが、香月庄と香月郷の関係は未詳。香月は勝木・加月・向月とも記した。なお香月庄を名字の地とする香月氏は香月君と号した小狭田彦の裔で、香月則宗の父香月庄司三郎秀則を高祖とするという(「香月家記」など)。「吾妻鏡」寛喜二年(一二三〇)二月八日条に「勝木庄」とみえ、承久の乱の勲功の賞として信濃国の御家人中野助能に与えられていた同庄が勝木(香月)則宗に返付されている。則宗は幕府御家人であったが、正治二年(一二〇〇)の梶原景時追討の際に景時の与党として捕縛された。翌建仁元年(一二〇一)許されて本所である香月庄に下向、のち後鳥羽上皇の西面の武士となり、承久の乱で上皇方についたため、所領は没収され一族は離散した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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