駅里庄(読み)うまやのしよう

日本歴史地名大系 「駅里庄」の解説

駅里庄
うまやのしよう

和名抄」高山寺本の小田郡駅里郷の郷名を継ぐものか。古代の山陽道に沿った小田川流域の小田郡矢掛町付近に推定される。平治元年(一一五九)九月二九日の太政官牒案(安楽寿院古文書)によれば美福門院領で、同年七月に安楽寿あんらくじゆ(現京都市伏見区)新御塔領に寄進、嘉元四年(一三〇六)の昭慶門院領目録(竹内文平氏旧蔵文書)にも安楽寿院領としてみえる。領家職は九条家が相伝し、建長二年(一二五〇)一一月の九条道家惣処分状(九条家文書)以下で伝えられた。成立は仁平四年(一一五四)と伝え、田九二町余・畠四〇町七反弱、年貢米一〇〇石、鎌倉中期頃には二条資家・資季親子が知行にあたり(年未詳「安楽寿院領諸庄所済注文案」安楽寿院古文書)、延慶二年(一三〇九)には二条資藤が家領奉行人で、資藤の子が殿上人御恩として相伝することとなっていた(延慶二年一一月八日「九条忠教遺誡」九条家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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