日本歴史地名大系 「駿府城下町方絵図」の解説
駿府城下町方絵図(町方絵図)
すんぷじようかまちかたえず
七八×八六・五センチ
成立 近世後期
写本 東北大学附属図書館
解説 駿府城下を描いた絵図としては、徳川家康在城時の駿府城下の様子を江戸後期に描いた絵図、静岡藩の廃藩後に武家地の多くが明屋敷となった以降の駿府を描いた絵図、駿府城下絵図に久能山真景図を合せ描いた絵図などが知られている。本図は端裏書に「駿府町方近在絵図」とあり、駿府城下と周辺の村名を記載。作製年代は不明であるが、元禄五年に設置された見付が描かれている。武家屋敷・明屋敷・町屋・寺院・神社が色分けされており、東海道には朱線が引かれている。駿府城は外堀のみが描かれているが、他方で駿府浅間神社の社殿の配置は詳細に描かれている。絵図の詞書には惣町九六町・横町二九丁、惣家数二千四八八、橋数五一、寺社数五九とある。
複製 「静岡県史」資料編一〇付録。なお太陽コレクション「城下町古地図散歩」二にも掲載。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報