驥足を伸ばす(読み)きそくをのばす

故事成語を知る辞典 「驥足を伸ばす」の解説

驥足を伸ばす

優秀な才能を存分に発揮することのたとえ。また、自由気ままに行動することのたとえ。

[使用例] 戦争の時には、ちっとも役に立たなくても、平和になると、のびのびと驥足をのばし、美しい平和の歌を歌い上げる作家も、いるのだ[太宰治*三月三十日|1940]

[由来] 「三国志しょく書―ほうとう伝」に出て来る逸話から。三世紀、後漢王朝末期の中国でのこと。りゅうという豪族は、部下龐統にある県を治めさせましたが、あまりいい仕事をしません。すると、龐統のことをよく知る人物が、「彼はその程度の才能ではありません。もっと大きな仕事を与えてこそ、『の驥足をばすのみ(名馬俊足を発揮することができるのです)』」と言ってきました。そこで、改めて大役を与えると、果たして立派に務めたということです。「驥」は、一日に千里を走るという名馬のこと。

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