精選版 日本国語大辞典 「骨無」の意味・読み・例文・類語
こち‐な・し【骨無】
〘形ク〙 (「こち」は「骨」の呉音)
① 無作法である。ぶしつけである。無礼である。
※大鏡(12C前)二「日高くまたれ奉りて参り給ひければ、少し骨なくおぼしめさるれど」
こちな‐げ
〘形動〙
こちな‐さ
〘名〙
ほね‐なし【骨無】
〘名〙
※内科秘録(1864)一三「身体軟弱にして之を抱くに、頭傾き、或は垂れて正しきことを得ず、骨の無きやうに見ゆるゆゑ、俗にほねなしと云ふ」
② 気骨・節操・主義など、自分を強く支え貫くようなものをもたないこと。また、その人。
※三十二番職人歌合(1494頃)一八番「我ながらおぼつかなしや骨なしの何を力に世をわたるらん」
こつ‐な・し【骨無】
〘形ク〙 =こちなし(骨無)
※金刀比羅本平治(1220頃か)中「侍、『とくめし候へ』とてをしあげたり。こつなくやをしたりけむ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報