最新 地学事典 「高アルミナ玄武岩」の解説
こうアルミナげんぶがん
高アルミナ玄武岩
high alumina basalt
鉱物組成・化学組成のうえで,ソレアイト玄武岩とアルカリ玄武岩の中間的な性質をもち,独立した本源マグマに由来すると考えて久野久(1960)が命名した島弧玄武岩の一種。HABと略記。無斑晶岩でもAl2O3量が多く17~19%。斑晶はバイトゥナイト・かんらん石・オージャイト・ハイパーシン。石基はラブラドライト・オージャイト(まれにビジョン輝石)・かんらん石(ときにハイパーシンの反応縁)・珪酸鉱物・アルカリ長石などからなる。主に環太平洋地域(日本・インドネシア・北米西部・中南米)に分布するが,大陸地域にも例外的に存在。日本の富士火山北帯の諸火山(伊豆・大室山・天城・新島)・霧島火山・十勝岳などの溶岩,北米のModoc玄武岩,Skaergaard貫入岩体などが代表例。1980年代に,沈み込んだ海洋地殻の部分溶融で生じた本源マグマに由来するという説をめぐって論争があった(A.J.Crawford et al.,1987)。参考文献:H.Kuno (1960) J. Petr. Vol.1
執筆者:大場 与志男・三宅 康幸
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

