高カリウム血症改善剤（読み）コウカリウムケッショウカイゼンザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版

高カリウム血症改善剤

製品名
《ポリスチレンスルホン酸カルシウム製剤》
アーガメイト（アステラス製薬、三和化学研究所）
カリエード（小野薬品工業、東洋製薬化成）
カリエードプラス（小野薬品工業、東洋製薬化成）
カリセラム（扶桑薬品工業）
カリメート（興和、興和創薬、）
ポリスチレンスルホン酸Ca（ニプロ）
ミタピラリン（キョーリンリメディオ、杏林製薬）
《ポリスチレンスルホン酸ナトリウム製剤》
カリセラム‐Na（扶桑薬品工業）
ケイキサレート（鳥居薬品）

　血液中のカリウムの量を低下させる作用があり、急性腎障害、慢性腎不全じんふぜんといった病気に伴う高カリウム血症を改善する薬です。

①過敏症（発疹ほっしん）のほか、ポリスチレンスルホン酸カルシウム製剤では、腸管穿孔せんこうや腸閉塞、大腸潰瘍が、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム製剤では、腸管穿孔、腸潰瘍、腸壊死えし、心不全が現れることがあります。このようなときは使用を中止して、すぐに医師に報告してください。

　ポリスチレンスルホン酸カルシウム製剤では、吐き気・嘔吐おうと、食欲不振、胃部不快感、便秘、低カリウム血症など、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム製剤では、便秘、吐き気、低カルシウム血症などが現れることがあります。このような症状が現れたときは、医師に相談してください。

②副作用出現の有無や薬の効果をチェックするために、検査は必ず受けてください。

①散剤、ドライシロップなどです。1日の使用量と使用時間・1回の使用量については、医師の指示をきちんと守ってください。

②あらかじめ問診の際に、持病・アレルギーなどの体質・現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。

　とくに、ポリスチレンスルホン酸カルシウム製剤は、腸閉塞がある人は使用できません。また、副甲状腺機能亢進症ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう、多発性骨髄腫こつずいしゅといった病気がある人は、使用できないこともあります。また、便秘をおこしやすい人や、腸管憩室、消化管潰瘍などのある人は、医師に相談してから用いてください。

③ジギタリス系強心剤を併用すると、ジギタリス中毒がおこりやすくなるので、現在ジギタリス系強心剤を使用していたり、ジギタリス系強心剤を併用する必要が生じたときは、必ず医師に報告してください。

出典　病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版