国指定史跡ガイド 「高井田横穴」の解説
たかいだよこあな【高井田横穴】
大阪府柏原(かしわら)市高井田にある横穴墓群。生駒(いこま)山地最南端に位置する、大和川に面した標高30~50mの丘陵の斜面に、6世紀中頃から7世紀にかけて造られた200基以上の横穴があり、墓地として利用された。うち13基が1922年(大正11)に国指定史跡になった。およそ10~15の支群に分けられ、第3支群には舟に乗った人物像、蓮華文などの線刻の壁画や文字が見られる。また、第2支群にも騎馬人物像などが見られるが、古くから開口していたため、横穴が造られた当時のものか確証は得られていない。赤色顔料を施したものもあり、馬具や高杯(たかつき)なども出土した。一帯は史跡高井田横穴公園として整備され、隣接する柏原市立歴史資料館には横穴墓群から出土した副葬品の実物などが展示されている。JR関西本線高井田駅から徒歩すぐ。