高子村(読み)たかこむら

日本歴史地名大系 「高子村」の解説

高子村
たかこむら

[現在地名]保原上保原かみほばら

上保原村南西部に位置し、南西は信夫しのぶ鎌田かまた(現福島市)、南部は丘陵地帯、北部は平坦地であるが水田よりも畑地が多い。文治五年(一一八九)の奥州合戦で戦功のあった常陸国伊佐いさ(現茨城県下館市)の住人中村氏(伊佐氏とも)が伊達郡を与えられ、初め当地の高子岡たかこがおか(亀岡とも称する)に城を築き居住したという(「伊達正統世次考」「寛政重修諸家譜」など)。「吾妻鏡」建久二年(一一九一)一月二三日条に「伊達常陸入道」の名がみえ、伊達氏の始祖朝宗(常陸入道念西)のこととされる。天文の乱において高子原の戦があり、相馬顕胤は二〇〇に足りない兵力で伊達晴宗の軍を破り、また伊達稙宗桑折西山こおりにしやま(現桑折町)から救出し、天文一四年(一五四五)小高おだか(現小高町)に迎えたとも伝える(「奥相茶話記」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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