高岡御旅屋跡(読み)たかおかおたやあと

日本歴史地名大系 「高岡御旅屋跡」の解説

高岡御旅屋跡
たかおかおたやあと

[現在地名]高岡市御旅屋町

高岡町の南東部に位置した加賀藩主参勤の節などの宿舎一帯は慶長期(一五九六―一六一五)には武家屋敷のあった所であるが、高岡城廃城に伴い、加賀藩は馬場の北半よりに御旅屋を設置した。御旅屋古図(高岡市立中央図書館蔵)によれば周囲に堀をめぐらし、面積一万八千坪で、西側正門前を往還(御旅屋通)が南北に通り、高岡古城の手前で東に折れ、定塚じようづか町へ抜けていた。御旅屋の前に下段片原かたはら町へ抜ける坂道があった。正保三年(一六四六)の前田利長三十三回忌に御旅屋で能が行われている(高岡町図之弁)。享保三年(一七一八)に取壊して、武具の虫干所を建てることになったが、その際天井の指物に寛文四年(一六六四)の再建として、大工喜八郎・喜十郎の名が記されていた(不歩記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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