精選版 日本国語大辞典 「高照」の意味・読み・例文・類語
たか‐てらす【高照】
- 枕 空高く照る太陽の意で、「日」にかかる。
高照の補助注記
( 1 )「古事記」には「たかひかる」の形だけであり、「万葉集」には「高光」の表記もあり、また仮名書きの例がないので、万葉例をすべて「たかひかる」と訓む説もある。逆に、「高光」も「たかてらす」と訓む説もあるが、「高照」「高輝」を「たかてらす」、「高光」を「たかひかる」と訓む説に従った。→たかひかる。
( 2 )タカヒカルが「日の皇子」の他「日の宮人」「日の御門」にかかるのに対し、タカテラスは「日の皇子」にのみ使われ、原則として天皇に対してのみ用いられたという説がある。なお、タカテラスのスを敬語とする説もあるが、「天照らします皇大神」(延喜式・祝詞‐伊勢大神宮・四月神衣祭)のように「照る」には敬語スではなくマスが付くことから「照らす」は他動詞と考えられる。