高表仁(読み)こう ひょうじん

山川 日本史小辞典 改訂新版 「高表仁」の解説

高表仁
こうひょうじん

生没年不詳。唐から来日した最初の使人。632年(舒明4)遣唐使犬上御田鍬(みたすき)を送って来朝。「旧唐書」では表仁は新州刺史で,外交の才なく倭王と礼を争って唐の朝命を伝えずに帰国したとされる。「日本書紀」では,表仁は難波津に至って迎使大伴馬養(うまかい)の出迎えをうけたが,その際礼を争ったようすは認められない。633年,帰国の際には送使吉士雄摩呂(きしのおまろ)に対馬まで送られた。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高表仁」の解説

高表仁 こう-ひょうじん

?-? 唐(とう)(中国)の官吏
初の遣唐使犬上御田鍬(いぬかみの-みたすき)の帰国に同行し,舒明(じょめい)天皇4年(632)難波(なにわ)津に到着,翌年帰国した。中国の史書によれば,日本の王と礼についてあらそい,中国皇帝のことばをつたえないまま帰国したという。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の高表仁の言及

【高熲】より

…その努力によって開皇の治(581‐600)を生んだが,のち文帝に疎まれ,ついで朝政誹謗のかどで煬帝(ようだい)に殺された。632年(舒明4)に来日した唐使高表仁はその第3子と思われる。【谷川 道雄】。…

※「高表仁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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