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高速度再閉路(読み)こうそくどさいへいろ(その他表記)rapid auto-reclosing
highspeed reclosing

改訂新版 世界大百科事典 「高速度再閉路」の意味・わかりやすい解説

高速度再閉路 (こうそくどさいへいろ)
rapid auto-reclosing
highspeed reclosing

遮断器などの電流の開閉装置において,開路操作に引き続き短時間内に自動的に閉路操作を行わすことをいう。電力系統に発生した事故は速やかにこれを取り除いた後,できるだけ早く正常な系統に戻せれば,電力系統は安定に運転が続けられ,需要家への電力の供給はほとんど支障なく継続される。発電機,変圧器などの機器事故は早急に復旧できないが,送電線事故のように大部分が雷による碍子(がいし)のフラッシオーバー事故では,いったん事故区間が電源から切り離されて無電圧状態になれば,事故アークは自動的に消滅し,アーク発生個所のイオン化された空気は十数サイクルで通常の大気状態に戻り,再び電圧を課しても事故が再発せず,異常なく運転できる。このため開路後自動的に閉路を行わせる再閉路が用いられる。再閉路の成功率は約80%である。再閉路には無電圧とする時間が1分程度の低速度再閉路と,0.35秒を標準とした高速度再閉路があり,前者は主として配電系統で,後者は基幹送電系統や交流電車線路で用いられている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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