高野山通念集(読み)こうやさんつうねんしゆう

日本歴史地名大系 「高野山通念集」の解説

高野山通念集
こうやさんつうねんしゆう

一〇巻一〇冊

別称 通念集 一無軒道冶著

成立 寛文年間

写本 筑波大学

版本 国立国会図書館・静嘉堂文庫・東洋文庫・宮内庁書陵部・東京国立博物館・早稲田大学・東京大学・東京大学史料編纂所・大阪府立図書館・京都府立総合資料館・西尾市立図書館・市立刈谷図書館・栗田文庫・高野山金剛三昧院・高野山円通寺・高野山宝城院・神宮文庫・尊経閣文庫・高木文庫など

解説 女人禁制のため高野山に登れない女性対象として編まれた高野山の名所案内記。道冶の自序に「彼がために山々の名所、谷々の旧跡を図絵にあらはし、古人詩歌・古徳の名をしらしむ」とある。高野山上・天野道中・天野・慈尊院名所旧跡絵入りで紹介。また付録として高野山御幸考などを付する。文化九年には高野山行人方の手によって板行された。

活字本 「近世文芸叢書」第二

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「高野山通念集」の意味・わかりやすい解説

高野山通念集 (こうやさんつうねんしゅう)

一無軒道冶の手になる高野山の名所案内記。単に通念集ともいう。寛文年間(1661-73)成立。女人禁制のため高野山に登れない女性を対象として編集された。10巻10冊から成り,高野山上,天野道中,天野,慈尊院の名所旧跡を絵入りで紹介している。また付録として高野山御幸考などが付されている。1812年(文化9)に高野山の行人方の手によって板行された。
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