高門村(読み)たかかどむら

日本歴史地名大系 「高門村」の解説

高門村
たかかどむら

[現在地名]庄原市高門町

西城さいじよう川と本村ほんむら川の間に広がる丘陵地帯のうち、本村川寄りに位置する。耕地は標高三二〇メートル前後に分布し、周辺に四〇〇メートルほどの山々が連なり、谷が入組む。三上みかみ郡に属し、東南は本村、北は大久保おおくぼ村、西は是松これまつ村に接する。村域内に日那の前ひなのまえ古墳群・竜王りゆうおう古墳・諏訪すわ古墳・足光あしみつ古墳群などがある。中世のたか(高庄)信敷しのお庄の接点付近にあたると思われ、じび庄の地頭山内氏が建武五年(一三三八)には信敷庄東方の地頭職を、また応安七年(一三七四)には高郷の地頭職を得ているので、高門もその頃からは山内氏の勢力下に入ったものと思われる。

村域東部に笹丸ささのまる城跡があり、「芸藩通志」に「高門本村二村の界にあり、田中河内一に七九郎所守」とある。田中河内守は永禄二年(一五五九)六月一八日、高村くり(現比婆郡西城町)の境にある団司だんじ川原で、山内直通の家臣として数百騎を従えて、宮景盛の軍勢と戦ったと伝えられる(芸藩通志)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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