髪状(読み)カンザシ

デジタル大辞泉 「髪状」の意味・読み・例文・類語

かん‐ざし【状】

《「かん」は「かみ(髪)」の音変化。「さし」は物のようすの意》
額の上の髪の生えぐあい。髪のようす。
「額つき、―、いみじううつくし」〈若紫
髪。
姫君を近づけて、緑の―を撫であげ」〈伽・鉢かづき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「髪状」の意味・読み・例文・類語

かん‐ざし【髪状】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「かむざし」とも表記。「さし」は物の姿、状態をいう語 )
  2. 女性の額のあたりの髪のはえざま。また、頭髪かたち、ようす。
    1. [初出の実例]「さし向かひ給へるかむさし、御ぐしのかかりたるさまども、いと見所あり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)竹河)
  3. ( から転じて ) 頭髪。
    1. [初出の実例]「翡翠の簪(カンサシ)、今は付ても何かはせさせ給べきなれば、御様を替させ給へり」(出典源平盛衰記(14C前)四四)

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