翡翠(読み)ひすい(英語表記)jade; jadeite; nephrite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

翡翠
ひすい
jade; jadeite; nephrite

透明ないし不透明の,主として緑色光沢を有する硬玉および軟玉。一般に宝石として扱われているものは,軟ではなく硬玉のほうであり,その主産地ミャンマー。日本では新潟県糸魚川市で産出されることが知られている。緑色の発色は結晶体中に含有されている微量クロムによる。色調は白緑色から紫色まであるが,大部分は緑色。翡は特に東洋で珍重され,その多くは中国のコワントン (広東) やシャンハイ (上海) で彫刻されている。

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デジタル大辞泉の解説

かわ‐せみ〔かは‐〕【翡翠/川×蝉】

ブッポウソウ目カワセミ科の鳥。全長17センチくらい。頭から背にかけて光沢のある青緑色、腹は栗色。くちばしは大きく、黒色で、雌は下くちばしが赤。水に飛び込んで魚を捕って食べる。ユーラシア分布。日本では水辺にみられ、留鳥。翡翠(ひすい)。しょうびん。そにどり。 夏》「―や露の青空映りそむ/波郷
カワセミ科の鳥の総称。ヤマセミアカショウビンワライカワセミなど、世界に約90種が分布。

ひ‐すい【××翠】

カワセミ別名が翡、が翠。
カワセミの羽の色。美しく光沢のある髪の色などにたとえる。翡翠色。
つやのある緑色の硬玉。また、硬玉軟玉総称。主に翡翠輝石からなり、美しさをカワセミの背にたとえた名。主産地はミャンマー・中国などで、日本では新潟県糸魚川市の小滝川付近から産出。古来、装飾品に用いられる。平成28年(2016)、日本鉱物科学会により国石(こくせき)(国を代表する石)に指定された。ジェード

しょう‐びん【翡翠】

カワセミ科の鳥のこと。特に、カワセミの別名。 夏》

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精選版 日本国語大辞典の解説

かわ‐せみ かは‥【翡翠】

〘名〙
① カワセミ科の鳥。全長約一七センチメートルで、スズメよりやや大きい。雌雄ともに頭部は暗緑色、背面は空色で腹面は橙色。くちばしは太く、長さは約四センチメートル。尾は短く、あしは赤い。水辺にすみ、川魚、カエル、昆虫などを食べ、土手やがけに横穴を掘って営巣する。日本全土にみられる留鳥。ひすい。かわせび。しょうびん。そにどり。そに。《季・夏》 〔天正本節用集(1590)〕
② カワセミ科の鳥の総称。世界に約九〇種あり、日本にはヤマセミ、アカショウビンなどがいる。

ひ‐すい【翡翠】

〘名〙
① =かわせみ(翡翠)《季・夏》
※空華集(1359‐68頃)一「琅玕半隠烟際、翡翠双眠水頭
※仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)四「爰に翅の青き鳥あり。かたち翡翠(ヒスイ)のごとし」
② カワセミの羽。また、それを用いて作ったもの。あるいは、つややかで美しいものをカワセミの羽にたとえていう。
※経国集(827)序「翡翠開匣、不劣於六書」 〔賈山‐至言〕
③ 特に、頭髪が美しくつややかなこと。また、そのような頭髪をいう。
※夜の寝覚(1045‐68頃)五「御髪はゆらゆらと、ひすいとはこれをいふにやと見えて」
④ 鳥の尾の傍に生えた長い羽。〔十巻本和名抄(934頃)〕
⑤ 宝石の一種。緑色、半透明でガラス光沢のある硬玉。装飾用。アマゾン石。
※見果てぬ夢(1910)〈永井荷風〉三「あの柔い緑の色の翡翠(ヒスヰ)の珠」
⑥ 青々としていて、美しくつややかなものを宝石の色にたとえていう。
※珊瑚集(1913)〈永井荷風訳〉奢侈「GANGES 河の畔なる翡翠の宮殿」

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