デジタル大辞泉
「鬘帯」の意味・読み・例文・類語
かずら‐おび〔かづら‐〕【×鬘帯】
能の装束で、幅3センチ、長さ2メートルくらいの装飾的な帯。鉢巻きのように、鬘の上から締めて、後ろで結んで垂らす。女役の扮装に用いる。鬘鉢巻。かつらおび。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かつら‐おび【鬘帯】
- 〘 名詞 〙 ( 「かづらおび」とも )
- ① =かつらまき(桂巻)
- ② 能楽で、額の上でしめて鬘の上から後ろで結び、長く垂らしておく帯。のち、人形浄瑠璃、歌舞伎などでも用いた。かつらはちまき。
- [初出の実例]「かづらをびの広きだに見苦しきに、赤き帯などする、返す返す俗(しょく)也」(出典:申楽談儀(1430)能の色どり)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の鬘帯の言及
【鬘】より
…《古事記》や《万葉集》には,〈花鬘〉〈菖蒲(あやめぐさ)鬘〉〈柳鬘〉〈日影鬘〉〈玉鬘(縵)〉などの名が見える。中世の猿楽の能の面とともに用いる鬘帯(かつらおび)は,この古代の風習を受け継いだものである。また狂言の女の扮装に頭部を巻き包む鬘巻(かつらまき)(桂包)などがあるが,もともとこの鬘巻スタイルは中世の女性が働くとき長い垂髪をまとめるために布で包み結んだもので,歌舞伎などにもこの風俗が残っている。…
※「鬘帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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