鬼石村(読み)おにしむら

日本歴史地名大系 「鬼石村」の解説

鬼石村
おにしむら

[現在地名]鬼石町鬼石

北は浄法寺じようぼうじ村、西は概して山地三波川さんばがわ村に隣接。東と南とは神流かんな川を隔てて武蔵国渡瀬わたらせ村と上・下の阿久原あぐはら(ともに現埼玉県児玉郡神泉村)に相対する。東部を南北に十石じつこく街道が通じ、南部で武州側・山中谷さんちゆうやつ・三波川村の三方面に分岐する。永禄二年(一五五九)の「小田原衆所領役帳」に垪和又太郎「七拾貫文 鬼石」とある。同六年五月一〇日に武田信玄との申合せによって「鬼石村」は北条氏から安保氏に与えられる(「北条氏康・氏政連署知行宛行状」安保文書)。その後、高山氏に与えられたらしく、検討の余地があるとされる元亀元年(一五七〇)一二月二七日の武田信玄判物写(「高山系図」所収)で鬼石の替地として若田わかた(現高崎市)を高山山城守に与えている。「甲陽軍鑑」伝本には「おにのつら」「鬼面」とも記している。また年月日未詳の小田名字在所注文写(熊野那智大社文書)には「おにす」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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