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宗源宣旨 そうげんせんじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

宗源宣旨
そうげんせんじ

諸国の神社に位階神号神職許状を授けるために吉田家から出された文書。吉田神道宗源神道というのにちなんだ名称。吉田兼倶 (1435~1511) のときに始るという。白川家の宣旨と異なり,朝廷は関係しなかったが,江戸時代盛んに出された。

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百科事典マイペディアの解説

宗源宣旨【そうげんせんじ】

京都の吉田家が,室町〜江戸時代に,神社に位階・神号,神職に許状を授ける時に用いた文書。宗源神宣ともいう。→吉田神道

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世界大百科事典 第2版の解説

そうげんせんじ【宗源宣旨】

室町後期以降,江戸時代を通じ,吉田神道(唯一宗源神道)を宣揚し,神社,神職を支配してきた吉田家が,諸国の神社に位階,神号などを授けた証状。宗源は唯一宗源の略称で,吉田家に唯一相承されてきた神道をあらわし,宗源神宣ともいった。祭神に魚を奉ること,大明神号を授けること,鳥居を建てること,神輿を動かすこと,などさまざまの許可,授与の文書が発行されたが,なかでも神に対して位を授けることがもっとも多くみられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宗源宣旨
そうげんせんじ

中世末から近世にわたり京都吉田家から各神社に位階神号、神職に免許状を授与するときの辞令。古来、朝廷から神社に位階献上の際は白川家が執行していたが、吉田神道(しんとう)(元本(げんぽん)宗源神道)の大成者吉田兼倶(かねとも)はこの白川家に対抗し、朝廷の宣旨に擬した免許状を神社・神職に発行した。これが宗源宣旨である。以後、これによって吉田家は全国の神職のほとんどを傘下に収め、絶大な勢力をもった。これに対して、近世には批判も出ていたが、明治維新に至り廃止された。[小笠原春夫]

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世界大百科事典内の宗源宣旨の言及

【官位】より

…いわば官位は家格と一体のものとして扱われ,その高下は江戸城中の座席や礼法等の差異にもあらわれた。その他僧侶,神主,医者,職人等に対する官位があり,とくに地方の神主の叙任は吉田家が関与し,これをとくに宗源宣旨という。なお官位授与の礼として朝廷に金品を献納することを謝思,あるいは官金といい,これが朝廷側の枢要な臨時収入ともなっていた。…

【神階】より

…これら神社の祭神に位階を奉る理由について,崇敬の念によるのみならず,その位階にともなう位田を寄付する目的があってのこととみる説が,近世以降一般となっているが,定かではない。また,中世以降,〈宗源宣旨(そうげんせんじ)〉と称し卜部吉田家で各社祭神に位階を授け,神祇伯白川家よりも同様に授けているが,これは古代の制とはまったく別の性格のものである。【鎌田 純一】。…

【吉田神道】より

…八角形の本殿に六角形の後殿を接続させたその奇妙な神殿には,すべての天神地祇,全国3000余社の神々を勧請し,兼俱は神祇長上(神祇管領長上,神道長上,神祇統領などともいう)を自称して白川家に対抗した。兼俱は,神祇長上を権威づけるために,その官職が平安時代末に始まったものといつわったことにみられるように,さまざまな策謀をめぐらして吉田家の力を伸ばし,宗源宣旨と称する文書を発行して全国の神社に位階を授け,神号を認め,神殿や祭礼に関する認可を与えるなどのことを行った。室町時代後期以降の,統一的な権威を求める歴史の流れに乗った吉田神道は,戦国大名の中にも受けいれる者が多く,兼俱の孫兼満,その嗣子兼右(かねみぎ)らの活動を経て近世にはさまざまな免許状の発行を通じて全国の神官のほとんどを傘下におさめるようになった。…

※「宗源宣旨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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