鬼遣らい（読み）オニヤライ

デジタル大辞泉

おに‐やらい〔‐やらひ〕【鬼^▽遣らい】

《悪鬼すなわち疫病を追い払うことの意》「追儺ついな」に同じ。《季 冬》

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

おに‐やらい‥やらひ【鬼遣・追儺】

1. 〘 名詞 〙 ( 「おにあらい」とも ) 疫鬼を追いやる行事。追儺(ついな)。鬼打ち。鬼ばしり。おにあらい。《 季語・冬 》
   1. 
      鬼遣い〈和漢三才図会〉
   2. [初出の実例]「『おにやらひきぬる』とあれば、あさましあさましとおもひはつるもいみじきに」(出典：蜻蛉日記（974頃）中)

鬼遣らいの語誌

本来は疫鬼を追い払う中国の追儺の行事であり、日本へは文武天皇の頃に伝わった。宮中では古くは大晦日の夜に行なわれる行事であったが後に民間にも広がり、神社では多く二月節分の神事として継承された。

おに‐あらい‥あらひ【鬼遣・追儺】

1. 〘 名詞 〙 「おにやらい（鬼遣）」の変化した語。〔正宗文庫本節用集（室町中）〕

出典　精選版 日本国語大辞典