鮎沢川(読み)あゆざわがわ

日本歴史地名大系 「鮎沢川」の解説

鮎沢川
あゆざわがわ

富士山東麓を水源とするまえ川・ぬけ川・西にし沢などを合せた流れは御殿場市東田中ひがしたなか付近で鮎沢川となり、小山町域を東へ流れて佐野さの川・馬伏まぶせ川・川・野沢のざわ川などの支流を合せ、神奈川県足柄上あしがらかみ山北やまきた谷峨やが河内こうち川と合流、酒匂さかわ川となって相模湾に注ぐ。「駿河記」は「藍沢或遇沢にも作る。元間沢に作る。富士と足柄との間にあるを以て間沢と云。蓋し川の名なり。今鮎沢川数村を流れて竹の下に至歴て、竹下川と称し、相模国酒匂川に至る」と記している。延宝八年(一六八〇)竹之下村鑑帳(鈴木家文書)によれば、竹之下たけのした村より上流の鮎沢川では五月から九月にかけて数回、相模小田原藩の川奉行が逗留して鵜網を使った鮎漁が行われた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鮎沢川の言及

【酒匂川】より

…神奈川県西部の川。富士山東麓の静岡県御殿場付近から流出して北東流し神奈川県に入る鮎沢川と,神奈川県北西部の丹沢山地西部から発して南流する河内(かわち)川とが合して酒匂川となり,箱根火山と大磯丘陵との間の足柄(あしがら)平野を南東流して小田原市酒匂で相模湾に注ぐ。幹川流路延長46km,全流域面積582km2。…

※「鮎沢川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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