小山町(読み)おやままち

日本歴史地名大系 「小山町」の解説

小山町
おやままち

[現在地名]博多区上呉服町かみごふくまち御供所町ごくしよまち店屋町てんやまち冷泉町れいせんまち

市小路いちしようじ町に続く南北道(呉服町通)に沿う両側町。南から小山町上と小山町下が並ぶ。南は馬場ばば新町祇園町上ぎおんまちかみの通り、北はうお町下まちしも店屋町の通り。小山町上の中ほどで聖福しようふく寺門前からの奥堂おくのどう町の通りと交差し、それより南には西側に龍宮りゆうぐう寺・天福てんぷく寺、東側に東長とうちよう寺が並ぶ(福岡博多近隣古図)。永禄七年(一五六四)の御祓賦帳(神宮文庫蔵)に「小山」の二郎五郎・与四郎の名がみえる。元亀元年(一五七〇)の御祓賦帳(同文庫蔵)にも「おやま」の与二郎・二郎五郎の名がみえる。元禄三年(一六九〇)の家数は上一〇・下三六(続風土記)。明和三年(一七六六)には上の家数四〇・間数一〇二間余、ほかに東長寺・天福寺・龍宮寺の寺地一五六間余、下の家数三九・間数一〇五間余(石城志)。慶応二年(一八六六)の家数は上三一・下二八(博多店運上帳)。東長寺・龍宮寺の門前は正保(一六四四―四八)頃までは龍宮寺前りゆうぐうじまえ町と称したが(石城志)、のち当町上に含まれた(前掲近隣古図)

貞享二年(一六八五)小山町の与右衛門は早良さわら姪浜めいのはま(現西区)の糸屋次右衛門から酒林を買い博多で営業したいと願出たが、在郷から酒林を入れないとの酒屋中の取決めにより断念した。


小山町
おやまちよう

面積:一三六・一三平方キロ(境界未定)

御殿場市・裾野市によって南北に二分される郡の北半を占める。県の北東端にあたり、北は山梨県富士吉田市・南都留みなみつる山中湖やまなかこ村、神奈川県足柄上あしがらかみ山北やまきた町、東は同県南足柄みなみあしがら市・山北町、南は同県足柄下郡箱根はこね町、御殿場市と接する。町の中央を酒匂さかわ川支流の鮎沢あゆざわ川が東流し、同川には町西端の富士山、北の西丹沢にしたんざわの稜線、南の金時きんとき山など箱根外輪山、東の足柄の山稜を源流とする多くの小河川が注いでいる。町域は相駿国境の足柄峠、甲駿国境の籠坂かごさか峠を控え、古代から交通の要衝として知られた。鎌倉時代には竹之下たけのした宿が繁栄し、南北朝時代は竹之下合戦の舞台となった。


小山町
おやまちよう

[現在地名]鈴鹿市神戸かんべ二丁目

十日市とおかいち町の南はずれを西に折れ細い路地を入ると小山町で、さらにこの道がT字形に交わる付近一帯で、神戸城正面にあたる町である。すでに天正三年(一五七五)神戸信孝の免許状(高野家文書)にも「小山口も十日市の屋敷次ニ可申事」としてともに地子免除を認めたが、次いで天正一三年羽柴下総介が同じ特権を与えた神戸四町のうちの一つでもある。享保一七年(一七三二)町の長さ一町二〇間、戸数四八(九皐抄)、文政八年(一八二五)戸数五二(高野家家譜)、明治二年(一八六九)には同三二と減少している(伊藤家文書)


小山町
こやまちよう

上京区千本通下立売下ル

町のほぼ中央を南北に千本せんぼん通が通り、東は土屋町つちやまち通、南は丸太町まるたまち通。平安京大内裏では内裏から「中和院」「朝堂院」にかけての地で、「大極殿」などの跡地(「拾芥抄」の宮城指図・八省指図)。当町は明治二年(一八六九)「小山町」と「御小人おこひと町」を合併して成立した(坊目誌)

寛永一四年(一六三七)洛中絵図では京都所司代板倉周防守の下屋敷地で、寛保初京大絵図には「御小人丁」とみえ、天保二年(一八三一)改正京町絵図細見大成には「御小人丁」の南に「小山丁」とある。


小山町
こやまちよう

北区鞍馬口通室町東入・同西入

東西に通る鞍馬口くらまぐち通の両側町。中央を室町通が通る。

寛永一四年(一六三七)洛中絵図には「北山町」とある。筆描系の絵図では寛文後期洛中洛外之絵図に「こやま町」とあるものの、同時期の洛中洛外大図は「北山町」と記す。一方木版系絵図では承応二年(一六五三)新改洛陽並洛外之図で「小山丁」とあり以後の変化はない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小山町」の意味・わかりやすい解説

小山〔町〕
おやま

静岡県北東部,富士山麓の東部,山梨・神奈川両県に接する町。 1912年町制。 55年足柄村,56年北郷村須走村をそれぞれ編入。富士の裾野と酒匂 (さかわ) 川支流の鮎沢川,須川の狭い段丘上に市街地や耕地がある。中心集落の小山は,1896年に紡績工場ができ,1914年頃は県東部の最大の町であった。 34年の丹那トンネル開通後,町勢は停滞したが,75年前後,富士スピードウェイ,富士霊園,富士高原アイスパーク,ゴルフ場,自然科学苑などが裾野に進出し,観光レジャー基地として再び発展している。西部の須走は富士登山口。町域の一部は富士箱根伊豆国立公園に属する。 JR御殿場線,国道 138号線,246号線が通る。面積 135.74km2(境界未定)。人口 1万8568(2020)。

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