鳥打帽(読み)トリウチボウ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鳥打帽」の意味・わかりやすい解説

鳥打帽
とりうちぼう

フランス語ではカスケットcasquette、日本ではハンチングともいわれ、クラウンが平たく柔らかで、ゆったりした感じにできており、まびさしがつく。かぶるときはクラウンの前部分を引き寄せることが多い。素材はツイードや柔らかいウールビロード、皮などで、クラウンは一枚仕立て、六枚はぎ、八枚はぎがある。男子のツイードなどのスポーツ服に似合うものとして19世紀後期に現れたが、日本へは1887年(明治20)ごろ入り、商人職人など庶民に愛用された。英国のハンティングキャップはクラウンが半球状で、これとは形が異なる。

[浦上信子]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android