鳥捕駅(読み)わしとりのえき

日本歴史地名大系 「鳥捕駅」の解説

鳥捕駅
わしとりのえき

[現在地名]岡崎市宇頭町

名古屋電鉄宇頭うとう駅西方の宇頭観音北側付近一帯とされる。古老の伝えに、深い古井戸があり金無垢の倭鶏物が出土したという。付近に土器破片が残存するが、耕地整理が行われている。「延喜式」(兵部省)東海道の駅伝馬として、「参河国駅馬鳥捕とヽり、山綱、渡津わたつ各十疋、 伝馬碧海あをみ、宝飫郡各五疋」とある。また伊場いば遺跡木簡三〇号に「□駅家・宮路駅家・山豆奈駅家・鳥取駅家」とあり、これは東より東海道を都へ向かう行程順に記されたものであろう。古東海道は、この地より北の仁木につき岩津いわづ北野きたの間のかみの渡をもって矢作川を渡河したものと考えられているが、矢作川の河道の変化により移ったとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android