鳴かず飛ばず(読み)ナカズトバズ

デジタル大辞泉 「鳴かず飛ばず」の意味・読み・例文・類語

かずばず

将来活躍に備えて行いを控え、機会を待っているさま。また、何の活躍もしないでいるさま。「鳴かず飛ばずの下積み生活」→三年飛ばず鳴かず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「鳴かず飛ばず」の解説

鳴かず飛ばず

長い間、何の活躍もできないでいるようす。

[使用例] とにかく出鼻をくじかれたというかんじだな、それからのあおなりはまるきり鳴かず飛ばずさ[尾崎士郎*人生劇場残俠篇|1936~37]

[由来] 「史記せい」に載っている逸話から。紀元前七世紀、春秋時代中国でのこと。楚という国の荘王は、即位してから三年の間、まともに政務を行おうとせず、注意をする家臣は処刑すると公言していました。そこで、ある家臣が、「丘の上に鳥がおりますが、三年の間、『ばず、鳴かず(飛びもしなければ鳴きもしません)』。何という鳥なのでしょう」と謎かけをしました。それを一つのきっかけにして、荘王は政務に励むようになったということです。この話の荘王は、長い間、力を貯えて将来の活躍に備えていたのですが、現在では、活躍できないようすを指して使われています。

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