鳴門神社(読み)なるとじんじや

日本歴史地名大系 「鳴門神社」の解説

鳴門神社
なるとじんじや

[現在地名]大畠町大字神代 石神

石神しかみの地に鎮座し、鳴門明神とも大畠明神とも称した。祭神は彦火火出見尊・素戔嗚尊・豊玉彦命など。

「玖珂郡志」は大畠浦の項に記す。由緒は「神社明細書」に「勧請不詳、人皇卅三代崇峻天皇御宇ニ、故有テ勅使ヲ下シ給ヒ、豊日尊並ニ宝剣ヲ神殿ニ鎮メ祭リ」とある。大畠の瀬戸(鳴門迫戸)を通る船の安全を祈る社とされ、「玖珂郡志」は「大同年中、豊後国満野の長者の娘、般若姫、上京ノ節、此瀬戸におゐて俄ニ風波の災難あり、ときニ用明帝、当社へ立願なさしめ玉ヘバ、忽に平波となり」という俚伝を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報