① ラン科の多年草。四国および本州中部以北の深山、朝鮮、サハリン、ウスリー地方に生える。高さ約一〇センチメートル。葉はただ一枚根ぎわに生じ、長さ四~七センチメートルの広卵円形で、基部は茎をつつむ。茎の下部には二~三枚の膜質鞘状の葉がある。七月ごろ、茎の上部に径約八ミリメートルの淡紅色の左右相称花を二~三個横向きにつける。唇弁はやや大きく広卵形で濃紅紫色の斑点があり、花柄のつけ根に長さ一~二・五センチメートルの長卵形の苞葉がある。和名は花の姿によるという。かもめそう。いちようちどり。ふたばないちようらん。