鴻巣御所跡(読み)こうのすごしよあと

日本歴史地名大系 「鴻巣御所跡」の解説

鴻巣御所跡
こうのすごしよあと

[現在地名]古河市鴻巣

御所沼に取巻かれていた台地突端(上坪)に位置。二重の堀跡が確認され、土地の人は「おしろあと」とよぶ。「鎌倉大草紙」に康正元年(一四五五)六月のこととして「成氏は総州葛飾郡古河県こうのすと云所に屋形を立」、長禄元年(一四五七)のこととして「成氏も同年の十月(総)州下河辺古河の城ふしむ出来して古河へ御うつりありける」とあり、鴻巣御所は古河城の普請がなるまでのものにすぎなかったと解される。なお「永享記」では康正元年のこととして「成氏之移らせ給ふは、故下河辺庄司行平か館と聞えし、古河城也、其後城南鵠の巣と云処に在御所作」とあって、鴻巣に入った時期が違うが、当館を古河城の別館としている点では一致する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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