鹿野忠雄(読み)かのただお

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鹿野忠雄」の意味・わかりやすい解説

鹿野忠雄
かのただお

[生]1906. 東京
[没]1945.7?
動物地理学者,人類学者,理学博士。東京帝国大学地理学科卒業。昆虫分類学への興味から 1925年台北高等学校に入学,カブトムシの分類を中心とした調査を紅頭嶼 (現ラン嶼) および台湾において行う。その結果を『紅頭嶼生物地理と新ワーレス線北端の改訂』 (1941) として発表,新ウォレス線の北伸を示した功績により,京都大学より博士号を受けた。一方,台湾先住民のヤミ族の文化人類学的考察を行い,40年以降は東南アジア諸地域に視点を広げたが,陸軍嘱託として民族調査におもむいた北ボルネオ消息を絶った。主著はそのほか『東南亜細亜民族学先史学研究』 (2巻,46,52) 。

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デジタル大辞泉プラス 「鹿野忠雄」の解説

鹿野忠雄

昆虫分類学者の山崎柄根による鹿野忠雄の評伝副題「台湾に魅せられたナチュラリスト」。1992年刊行。第40回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。

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