麯子(読み)キョクシ

デジタル大辞泉 「麯子」の意味・読み・例文・類語

きょく‐し【×麯子】

中国朝鮮で用いるこうじ一種穀粒を砕き、水を加えてこね固め、かびを繁殖させたもの。茅台マオタイ濁酒などの原料にする。チャウズ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「麯子」の意味・読み・例文・類語

きょく‐し【麯子】

  1. 〘 名詞 〙 中国の麹の一種。大麦小豆小麦そば黒豆トウモロコシなどを混合し、ひき砕いて水で練り、煉瓦状に固めてカビを繁殖させたもの。酒の醸造などに用いる。チャウズ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の麯子の言及

【ケカビ】より

…米飯,餅,パンなどデンプン質の食品に普通にみられるが,動物の糞にもよく発生する。腐生的であり,デンプン糖化力が強いものはアルコール製造工業に利用され,とくにアジア地域ではコーリャン酒の麯子(きよくし)製造など醸造微生物の一つとなっている。発育の温度範囲は広く,20~30℃が一般に適するが,40℃で盛んに生育する種類もある。…

【こうじ(麴)】より

…(1)餅こうじ 生または炒(い)った穀物を粉砕,水で練って煉瓦状,円板状,だんご状にかため,カビをつけたもの。これには茅台酒(マオタイチユウ)などの中国の蒸留酒や韓国の濁酒(マッカリ)の製造に用いられる麯子(きよくし)や紹興酒に使われる酒薬(薬草やその汁などを加え成型し,カビをつけたもの),台湾の米酒(ミーチユウ)用の白(パイチユイ),東南アジア諸国のラギー,ヒマラヤ山地のマルチャなどがある。(2)撒(ばら)こうじ 蒸煮した穀粒にカビをはやしたもの。…

※「麯子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android