麻桛(読み)オガセ

デジタル大辞泉 「麻桛」の意味・読み・例文・類語

お‐がせ〔を‐〕【×桛/××桛/×纑】

紡いだ麻糸を枠にかけて巻き取ったもの。また、その枠。
乱れもつれるさまのたとえ。
「恋に心をひねりの―乱いた胸のうち」〈浄・丹波与作
自由を束縛するもののたとえ。
「ああ、子は三界の―ぢゃなあ」〈伎・鼠小紋東君新形

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精選版 日本国語大辞典 「麻桛」の意味・読み・例文・類語

お‐がせを‥【麻桛・苧桛・纑】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 麻をひねりつないだものをよって糸にし、わくにかけて輪にしたもの。また、そのわく。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
  3. からまり乱れるさまのたとえ。
    1. [初出の実例]「恋に心をひねりその、をがせみだいたむねの中(うち)」(出典浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中)
  4. 自由な行動をさまたげるもののたとえ。
    1. [初出の実例]「ああ子は、三界の、纑(ヲガセ)ぢゃなあ」(出典:歌舞伎・鼠小紋東君新形(鼠小僧)(1857)二幕)

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