六訂版 家庭医学大全科 「麻痺性貝毒中毒」の解説
麻痺性貝毒中毒
まひせいかいどくちゅうどく
Paralytic shellfish poisoning
(食中毒)
麻痺性貝毒(PSP)は有毒プランクトン(渦鞭毛藻)が産生する強力な神経毒で、日本で問題になる有毒プランクトンはアレキサンドリウム・カテネラ、アレキサンドリウム・タマレンセおよびジムノジニウム・カテナタムの3種です。
有毒プランクトンによる赤潮の時に、プランクトンをエサにしている二枚貝がプランクトンからPSPを取り入れ、主に中腸腺に蓄積します。PSP成分のサキシトキシン類、ゴニオトキシン類はTTXと同様にナトリウムチャンネルを特異的にブロックするので、中毒症状はフグ中毒の場合とほぼ同じです(フグ中毒)。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報