ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黒像式陶器」の意味・わかりやすい解説 黒像式陶器こくぞうしきとうきblack-figure pottery 古代ギリシア陶器の一様式。黒絵式陶器ともいう。赤褐色の陶土の素地の図像の部分を黒い顔料でシルエット状に塗りつぶし,焼成後,眼や口,髪,衣装の文様などの細部を鋭い尖筆で線描する。前700年頃コリント(コリンソス)で始まり,前530年頃の赤像式陶器の出現まで主要な技法であった。前7世紀末からアテネ人がこの技法を用い始め,前550年頃アッチカ黒像式が確立。黒像式陶器の終末は前300年頃。黒色顔料には粘土中に酸化鉄を適量混入し,木灰と酸味の強いワインを加えたものが使われた。代表的な陶画家にエクセキアス,アマシスらがいる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by