黒山郷(読み)くろやまごう

日本歴史地名大系 「黒山郷」の解説

黒山郷
くろやまごう

和名抄」にみえるが、諸本ともに訓はない。現南河内郡美原みはら町に大字黒山があり、集落は二つに分れて上黒山かみくろやま・下黒山とよばれる。黒山郷はここを中心とする地域とみてよかろう。年次不明の西南角領解(正倉院文書)

<資料は省略されています>

とある。また承安二年(一一七二)三月一八日付の佐伯景弘持経者巻数注進状(高山寺聖教類紙背文書)に、「河内国丹南郡黒山長和寺」「同国丹南郡黒山学音寺」「同国同郡同郷花林寺」「同国同郡同郷薬師寺」とある。「黒山」は郷を省略したものであろう。「同郷」も黒山郷をさすと考えられるから、平安後期の黒山郷には、長和寺・学音寺・花林寺・薬師寺などの寺々があったことになる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android