日本歴史地名大系 「黒山郷」の解説 黒山郷くろやまごう 大阪府:河内国丹比郡黒山郷「和名抄」にみえるが、諸本ともに訓はない。現南河内郡美原(みはら)町に大字黒山があり、集落は二つに分れて上黒山(かみくろやま)・下黒山とよばれる。黒山郷はここを中心とする地域とみてよかろう。年次不明の西南角領解(正倉院文書)に<資料は省略されています>とある。また承安二年(一一七二)三月一八日付の佐伯景弘持経者巻数注進状(高山寺聖教類紙背文書)に、「河内国丹南郡黒山長和寺」「同国丹南郡黒山学音寺」「同国同郡同郷花林寺」「同国同郡同郷薬師寺」とある。「黒山」は郷を省略したものであろう。「同郷」も黒山郷をさすと考えられるから、平安後期の黒山郷には、長和寺・学音寺・花林寺・薬師寺などの寺々があったことになる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by