日本歴史地名大系 「黒瀬郷」の解説 黒瀬郷くろせごう 広島県:賀茂郡黒瀬町黒瀬郷「芸藩通志」によると、現黒瀬町に含まれる一六ヵ村と、北東に続く現東広島市域の馬木(うまき)村、西南に続く現呉市域の郷原(ごうはら)村を含めた一八ヵ村を黒瀬郷としている。正応二年(一二八九)正月二三日付の沙弥某譲状(田所文書)に「惣社二季御神楽料田畠栗□□事」として「栗林二丁内 黒瀬村五反 杣村一丁五反」とみえる。 黒瀬郷くろせごう 愛知県:三河国設楽郡黒瀬郷「和名抄」高山寺本・刊本ともに訓はない。郷域は、「大日本史」国郡志・「三河国古蹟考」は南設楽郡作手(つくで)村内の旧黒瀬村とし、「日本地理志料」は賀茂(かも)郷の中と考えてこれを批判して南設楽郡鳳来(ほうらい)町内の旧玖老勢(くろぜ)村に注目し、鳳来町のほぼ全域を考え、その後の説はおおむねこれに従っている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報