黒神島(読み)くろかみじま

日本歴史地名大系 「黒神島」の解説

黒神島
くろかみじま

[現在地名]沖美町岡大王・是長

能美のうみ島の西方海上にある大小二つの島で、北の小さい島を小黒神こくろかみ島、南の大きい島を大黒神島という。単に黒神島という時は大黒神島をさすことが多い。両島とも良質の石材を産出する。鎌倉時代の成立とされる「安芸国神名帳」に「佐西郡興津黒神名神」とあるが、これは大黒神島に祀られていた神社をさすと思われ、「芸藩通志」は「黒神島の内に御社とよぶ地あれど、今は社なし」と記す。

大黒神島は現在は岡大王おかだいおうの一部とされ、陸部の同地より南方約四キロ。標高約四四〇メートル、周囲約一二キロ。広島藩御覚書帖は「御領分島々之内人家無之分」として「西能美島大王村・岡村・畑村之内大黒神嶋」と記すが、「芸藩通志」には「民家二戸あり」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android