かやかや(読み)カヤカヤ

デジタル大辞泉 「かやかや」の意味・読み・例文・類語

かや‐かや

[副]
がやがや」に同じ。
「御随身ども―と言ふを制し給ひて」〈宿木
声高に笑う声を表す語。からから。
「折々大きやかなる声で―と笑って」〈滑・浮世床・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「かやかや」の意味・読み・例文・類語

かや‐かや

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. 多くの人々が騒がしく声を立てるさまを表わす語。今日では「がやがや」と濁音の形で用いる。
    1. [初出の実例]「御随身どもも、かやかやと言ふを、制し給て」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)
  3. 声高く笑うさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「小児はかやかやと云て喜て」(出典:四河入海(17C前)一三)
  4. カラスの鳴く声を表わす語。かあかあ。
    1. [初出の実例]「秋の霜みちぬる雲のおひたたし かやかやとして鴉なく声」(出典:俳諧・望一後千句(1652)四)

かやかやの補助注記

古く、濁音の表記はしなかったので、中古の例は清音であったのか、濁音であったのかはっきりしない。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android