イドマ族(読み)イドマぞく(英語表記)Idoma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イドマ族」の意味・わかりやすい解説

イドマ族
イドマぞく
Idoma

ナイジェリアニジェール川ベヌエ川の合流点近くに居住する民族。言語はニジェール=コンゴ語派のクワ諸語に属する。 19世紀初めのフルベ族との戦いで現在の地に追いやられるまでは,さらに広い地域に分布していた。サバナと熱帯雨林で穀物とヤムいもの鍬耕作による農業を行い,定期市を開いて北と南の地方に作物を送り出している。吸血性のツェツェバエのため家畜はいない。社会組織は父系の一夫多妻制で,血縁集団首長が俗事と祭事を司る場合もある。男子結社が発達し,祖先崇拝儀礼には女性の参加を認めない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android