キンナモス(英語表記)Kinnamos, Iōannēs

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キンナモス」の意味・わかりやすい解説

キンナモス
Kinnamos, Iōannēs

[生]1143頃
[没]1230頃
ビザンチンの歴史家。首都コンスタンチノープルの上流階級出身で,修辞学に秀で,マヌエル1世秘書官となった。皇帝のヨーロッパ旅行,小アジア遠征にも同行主著ヨハネス2世ならびにマヌエル1世伝』 Epitomēはアンナ・コムネナの『アレクシアス』の継続であり,敬愛したマヌエル1世を中心に簡略な文体をもって書かれている。ビザンチン帝国に対する愛国主義的頃向はあるが,一般的叙述は公平で,特に軍事情報は詳しく,史料価値は高い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android