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アンナ・コムネナ アンナ・コムネナ Anna Comnena

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アンナ・コムネナ
アンナ・コムネナ
Anna Comnena

[生]1083
[没]1153頃
ビザンチンの歴史家。皇帝アレクシウス1世の長女。父の死後,夫ニケフォロス・ブリュエンニオスを帝位につけようとして失敗,母イレネとともに修道院に隠棲し,著作に専念した。豊かな天分に恵まれ,また当時の女性には珍しい高度の教養を身につけており,父帝の時代 (1069~1118) を鋭い感受性をもっていきいきと描いた史書『アレクシアス』 Alexias (8巻,1148年以後に完成) は,12世紀の東ローマ帝国および第1回十字軍遠征に関する史料として重要であるばかりでなく,ビザンチン的価値観を示すものとして興味深い

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アンナ・コムネナ
あんなこむねな
Anna Comnena
(1083―1153/1154ころ)

ビザンティン帝国唯一の女流歴史家。皇帝アレクシオス1世の長女に生まれ、コンスタンティノポリス最高の教養を身につけた才媛(さいえん)。歴史家ニケフォロス・ブリュエニオスの妻となり、父帝の死後に弟のヨハネス2世と皇位を争って破れ、修道院に隠棲(いんせい)。夫の『歴史』の継続を志し、父アレクシオス1世の栄光とコムネノス家の台頭を主題にした『アレクシアス』15巻を著した。1069~1118年を扱うこの回想録風の作品は、西欧蔑視(べっし)、反十字軍思想、帝国領外の異民族に対するビザンティン文化の優位、反カトリック教会の立場を明確にしている点で、典型的なビザンティン精神の所産である。作者はトゥキディデスやポリビオスに倣った古典ギリシア語で書こうと努力したため、その解釈は容易でない。だが、他の歴史家たちの作品にみられない公文書類、高位高官の証言の豊富さにおいて、この大著は第一級の歴史史料であり、また文学作品としても鑑賞に値する。[和田 廣]

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