伊集村(読み)んじゆむら

日本歴史地名大系 「伊集村」の解説

伊集村
んじゆむら

[現在地名]中城伊集いじゆ

和宇慶をーき村の南西中城なかぐしく間切の南端に位置する。西は西原にしばる間切棚原たなばる村、南は同間切掛保久かきぶく(現西原町)。ンジュとよばれる。絵図郷村帳に「いちよ村」とある。琉球国高究帳には「いぢよ村」とあり、高頭一二四石余、うち田一〇五石余・畠一八石余。地名は集落後方の杣山にイジュの木が茂っていたことにちなんでいるという説と、魚がたくさん集まったことによるとの説がある。一八世紀後半の作製とみられる間切集成図によると、集落は東流する川の上流部の二本の支流に南北を挟まれ、北側の流れの北には「おかミ」がある。西方は後川原を隔てて杣山のカナイタ山となっていた。村内には和宇慶村とともに管轄する伊集いじゆノ嶽とシキマタノ嶽の御嶽二ヵ所、伊集いじゆ巫火神・与儀ゆーじ之殿・与儀ゆーじ根所があり、伊集ノロが祭祀を行った(琉球国由来記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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