台風の目(読み)たいふうのめ

精選版 日本国語大辞典 「台風の目」の意味・読み・例文・類語

たいふう【台風】 の 目(め)

台風中心付近にある、風が弱く雲の少ない円形の区域。普通直径数十キロメートル。台風眼(がん)
野火(1951)〈大岡昇平〉八「私がさまよひ込んだ丘陵地帯は、〈略〉各作戦地区を頂点とする三角形の中心に近く、いはば颱風の眼のやうに無事であった」
② 転じて、激しく動いている物事の中心にあって、それを引き起こす原因となっている人や物。
※囮(1964)〈梶山季之〉機密情報「この三人が、台風の目なのだった」

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デジタル大辞泉 「台風の目」の意味・読み・例文・類語

たいふう‐の‐め【台風の目】

台風の中心の、風が弱く、雲が切れた区域。台風眼たいふうがん 秋》梯子はしごあり―の青空へ/三鬼
激しく動いている物事の中心にあり、それを引き起こす原因となっている人や物。「今大会台風の目となる選手」
[補説]書名別項。→台風の眼

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世界大百科事典(旧版)内の台風の目の言及

【台風】より


【台風の構造】

[台風内の気圧分布]
 発達した台風における地上(海上)での気圧分布は,天気図でよくみるように中心に近い所で等圧線の間隔が非常にこんだ同心円状の分布をしている。中心付近のいわゆる台風の目の中では気圧傾度は小さい。台風内の気圧分布を表す近似式としてはPP-⊿p/(1+r/r0)αがある。…

※「台風の目」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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