宝善寺(読み)ほうぜんじ

日本歴史地名大系 「宝善寺」の解説

宝善寺
ほうぜんじ

[現在地名]寒川町神前

南流山利剣院と号し、真言宗大覚寺派。もと男山おとこやま神社の別当寺で、「讃岐国名勝図会」の挿絵には同社の西隣、津田つだ(現津田町)への道に面して鐘楼本堂庫裏等が描かれている。神仏分離による廃寺の後、村民立願により明治一三年(一八八〇)に西方約二〇〇メートルの現在地に再興された。本尊不動明王。脇仏の阿弥陀如来と脇侍の観音は台座下面の墨書によると男山神社の本地仏であった。「讃岐国名勝図会」には延喜七年(九〇七)宝蔵ほうぞう(現長尾町の極楽寺)の明印草創とあり、古くから宝蔵院下にあったようで、宝蔵院古暦記(松浦文書)には寛治二年(一〇八八)宝蔵院伝盛没後、宝善寺住職円証が入寺したという記載がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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