琳瑯(読み)リンロウ

デジタル大辞泉 「琳瑯」の意味・読み・例文・類語

りん‐ろう〔‐ラウ〕【××瑯/××琅】

[名]美しい玉の名。また、美しい詩文をたとえていう語。
芸術家は無数の―を見、無上の宝璐ほうろを知る」〈漱石草枕
[ト・タル][文][形動タリ]玉などが触れ合って美しく鳴り響くさま。
「―璆鏘きゅうそうとして鳴るじゃないか」〈漱石吾輩は猫である

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「琳瑯」の意味・読み・例文・類語

りん‐ろう‥ラウ【琳瑯・琳琅】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 美しい玉。また、英才や美しい詩文をたとえていう語。
    1. [初出の実例]「於是琳瑯満目、蘿薛充筵」(出典懐風藻(751)秋日於長王宅宴新羅客〈山田三方〉)
    2. [その他の文献]〔文心雕龍‐時序〕
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 玉や金属が触れ合って美しい音で鳴り響くさま。
    1. [初出の実例]「琳琅璆鏘として鳴るぢゃないか」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一一)
    2. [その他の文献]〔何晏‐景福殿賦〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例